| 第137号 2007年04月01日 「ネット新聞を改めて考える(その1)」
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――TontonSystemのメールマガジン 第137号―――――――――――――――
★ 民主主義と資本主義の折り合いを目指す理念と方策
日本発のグローバルスタンダードへ!
2007年04月01日号(不定期発行)
---------------------第137号の目次-------------------------------------
1 今回のコラム
■ ネット新聞を改めて考える(その1)
2 次号(第138号)の予告
3 TontonSystemとは
4 TontonSystemのホームページ
5 利用配信システム
6 登録・解除・アドレス変更
7 バックナンバー
8 注意事項
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1 今回のコラム
■ ネット新聞を改めて考える(その1)
ネット新聞を考える場合どうしても避けられないのがお金の問題である。無料にしたいがそ
れでは運営できない。有料にすれば不特定多数の人に観てもらうことは難しい。
そこで一部は無料で見せるが残りは有料会員にしか見せないサイトもある。また無料だがそ
の代わり広告を見せるサイトも多い。この場合サイト運営者の広告しか載せないものとその
他の広告も載せる二通りがある。
筆者のサイトは「個人ブログ」で、かつ何も販売していないのでサイト運営はすべて自腹であ
る。カンパでもあれば助かるかもしれないが逆に重荷になりそうである。
話を元に戻す。多くのプロ・ジャーナリストは本の印税や雑誌の原稿料、講演料、テレビ出演
料などで生活費と取材費などをまかなっている。彼らの多くは自分のサイトを持っておりネッ
ト新聞などに投稿することは少ないようだ。
ネット新聞に投稿する主体は「市民記者」である。彼らの多くはインサイダー情報をあまり持
たず、かつ調査能力の少ない「素人」である。
多くの人は自分にとって価値のある情報ならばお金を払う気になる。そして価値があるニュ
ースとは一般的に多くの人が知らないインサイダー的な情報が多い。
ネット新聞が個人ブログの寄せ集めと揶揄されるのは記事に読む「価値」が少ないためであ
る。もちろん記事の内容が低いと言っているわけではない。共感できる記事は嬉しいもので
ある。勇気づけられる場合もある。これはこれで大事なことだがネット新聞のひとつの役割で
しかない。
ネット新聞が一部市民の投稿の場になること自体は否定するものではないがそれだと幅広
い読者の獲得は難しい。市民記者の数が増え、しかも色々な職業の人が参加すれば記事
の「価値」が増すのだが、現状は頭打ちのようだ。
ネット新聞が「ネット同好会」ではとてもテレビを代表とするマスメディアに対抗できるもので
はない。それで良いと言う意見もあるだろうが、筆者には「負け犬の遠吠」に聞こえる。結
局、マスメディア、そしてマスメディアを利用する側の勝ちということになるだろう。
そもそもネット上の新聞を作ろうとしたとき一番安くあがるのが「市民記者方式」なのである。
多くの不特定多数の市民記者がいれば「特ダネ」もあるだろうと予想されたが実際は少なか
った。
つまり「市民記者方式」のネット新聞では週刊誌のようなスクープ記事は難しい。元々対立す
る勢力や仲間割れから情報が意図的に漏れるのがスクープ記事になると思われるからだ。
さらに与党や野党が世論操作のために流す情報もスクープ記事になると思われる。普段は
表に出ない情報が出てくるのである。
しかしこれらを自前で得ようすればかなりの人数とお金がかかるが、とてもその力は現状の
ネット新聞にはない。今後、ネット新聞が権力と持ちつ持たれつの関係になれば、いずれス
クープ記事が出てくるかもしれないが、現状ではほとんど相手にされていない。
要は、ネット・ジャーナリズムを目指す人、運営する人の立ち位置なのだが、経済的にもコン
テンツ的にもハードルはかなり高い。
さらにフリー・ジャーナリストに対する個人的な高額賠償訴訟が企業サイドから起こされてい
る。時間的にも経済的にも個人は圧倒的に不利な立場に置かれる。例え裁判で勝っても負
担は大きすぎる。
こうなるとマスメディアの記事を頼りに書く記事ばかり増えることになる。これではマスメディア
に主導権を奪われて手も足も出ないことになる。またマスメディア自体も検察などが動かな
い場合、独自に事件等を掘り下げ、かつ報道することは少ないと思われる。
以上のことをまとめて考えれば、現状のネット新聞の「ビジネスモデル」に限界を感じる。そ
れではどうするかである。
一番手っ取り早いのは既存のマスメディアを買収することだが、資金を集めるのは容易でな
く、また経営自体できるのか疑問である。
なにしろ新聞社、テレビ・ラジオ局、そして有力週刊誌を発行する大手出版社の給与体系は
かなり高いと聞く。この給与体系を破壊する恐れがあれば社員はほとんど敵に回る。しかも
高い給料は勝ち組側、そして政権側につかないと維持できない。これでは権力を監視すると
いうジャーナリズムは最終的にはうやむやになるだろう。
よって既存のマスメディアを買収するのは資金的にも経営的にも困難である。
さらにネット新聞には別の問題もある。
政権党は意見が違っても政権維持が優先するため最後はまとまる。しかし野党やネット・ジ
ャーナリストは百家争鳴でバラバラである。セクト主義が強いため力が分散する。特にインタ
ーネットは「万家争鳴」なのでマスメディアの強力な世論誘導には歯が立たない。
あるデータによれば、一人が地上波テレビを見ている時間は一日平均3時間31分、一方、イ
ンターネットの利用時間は一日平均37分である。動画のテレビにこれだけ差をつけられては
インターネットの影響はまだまだ小さいと考えるべきだろう。
インターネットは情報伝達のコストを下げるが、情報そのものを新たに生み出す訳ではなく、
多くは二次、三次情報である。情報の価値は「原点」にある。ここが見劣りするネット新聞は
マスメディアには対抗できない。言い換えれば、選挙での投票率や投票行動に大きな影響を
与えるのはテレビであり、決してネットではない。
特定の企業がスポンサーになったネット新聞は多いが、それでは「経済界」をスポンサーとす
る既存のマスメディアに対抗できる訳がない。
自立したネット新聞ということで「MyNewsJapan」のビジネスモデルに期待したが歩みは遅い
ようである。記事本数の少なさと有料会員制がネックになっている気がする。ただし、背伸び
をせず着実に一歩一歩進もうという方針は手堅いとも言える。
ここで「MyNewsJapan」から発表された記事(2007年1月10日)を筆者なりに簡単に紹介す
る。
「2006年末に有料会員は1003人、月刊ユニークアクセス数は約48万(12月)、
総ページビューは約90万(12月)と過去最高を更新中である。
ライブドアニュースとオーマイニュースに記事を配信しているので人気記事は
2万人を超える人に読まれ影響力を持ちつつある。
企業広告なしで月1890円(税込)の会員費を基本として運営している。
2007年には売上高4000万円を予定している。
マスコミが扱いにくい領域に特化する。
ビジネスモデルを確立させたと自負している。」 以上
2004年5月にオープンしてから約2年8カ月で有料会員が1000人を超えた。これで基本的な収
入が年間で換算すると2268万円(1890×1000×12=22680000)になる。他のサイトへの配
信や出版物もあるので副収入も結構あると思われる。
たしかに企業維持に必要な収入を得たと思うのでビジネスモデルは確立したと思う。素直に
この間の努力と勇気を称えたい。ただ、現時点で記事全文を読める人が1000人余りという
のも事実である。
現状ではネット新聞が既存マスメディアと競える時代は当分来ないと思われる。ネット新聞の
「ビジネスモデル」を改めて考える時期に来ているがそれが難しいのである。
以下次号に続く
次回以降、筆者が考える経営モデルとコンテンツモデルを紹介する。いずれも容易ではない
が何かの参考になれば幸いである。
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2 次号(第138号不定期発行)の予告
「ネット新聞を改めて考える(その2)」
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3 TontonSystemとは
TontonSystemとは民主主義と資本主義の折り合いを目指す理念と
その具体的方策です。TontonSystemを理解するには、現状の民主主
義と資本主義の問題点、そして経済原則とは何か、市場原理とは何
か、を理解する必要があります。TontonSystemは、現状ではハード
ルはかなり高いですが、やるだけの価値はあると思います。
★TontonSystemの全文はホームページに記載してあります。
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