| 第151号 2009年12月03日 「デフレ」を考える
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---TontonSystemのメールマガジン 第151号--------------------------------
★ 民主主義と資本主義の折り合いを目指す理念と方策
日本発のグローバルスタンダードへ!
2009年12月03日号(不定期発行)
---------------------第151号の目次--------------------------------------
1 今回のコラム
■ ツカサネット新聞休止から考える
■ 「デフレ」を考える
2 次号(第152号)の予告
3 TontonSystemとは
4 TontonSystemのホームページ
5 利用配信システム
6 登録・解除・アドレス変更
7 バックナンバー
8 注意事項
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今年も残り一ヶ月、時の経つのは早いものです。民主党の様子を見ているうちに
このメールマガジンの発信が予定より一ヶ月遅れてしまいました。お詫び申し上
げます。
1 今回のコラム
■ ツカサネット新聞休止から考える
ツカサネット新聞が2009年11月30日で一時休止した。「さらなる改善とサービス
向上のため」ということだが再開は未定という。ツカサネット新聞は他の「市民
記者型ネットメディア」と較べると「ユルキャラ型」でありユニークな存在だっ
た。
休止の原因は分からないが、アクセス数の減少とこの不況で親会社の経営が苦し
くなったことが想定される。特にアクセス数の減少はヤフーニュースへの配信が
とりやめになったことが大きいとみられている。
オーマイニュースの廃刊、ツカサネット新聞の休止は、「市民記者型ネットメディ
ア」というビジネスモデルの問題点を改めて示すものである。
このことは以前から懸念されていたが他に代わるだけのビジネスモデルがみつか
らないため存続してきた。しかしついに廃刊、休止と表面化した。今後は似たよ
うなビジネスモデルの「市民記者型ネットメディア」が同じような状況に陥る恐
れは残念ながら高いと思われる。
筆者は以前から全く新しいビジネスモデルの登場が必要と感じていたがそれが何
かは難しい。幾つかアイデアはあるが自立したビジネスモデルになりうるかまだ
まだ暗中模索状態である。
是非、新しい「ツカサネット新聞」が登場することを期待したい。
■ 「デフレ」を考える
政府は2009年11月20日に月例経済報告で「緩やかなデフレ状況にある」と「デフ
レ宣言」した。一方、日銀は同日の金融政策決定会合で、景気判断を従来の「持
ち直しつつある」から「持ち直している」と上方修正した。
なお、日銀は展望リポートでは「しばらくは持続的な物価下落が続く」としてい
るので政府の認識とは異なっていないという見解を示した。
政府と日銀のニュアンスは少し異なると思われるがどちらにしろ現状は不景気で
当面回復する目途は立っていない。
政府の「デフレ宣言」は金融緩和と公的資金の投入を正当化するための作戦だと
思うが他に効果的な手がないのも事実である。
日銀は2009年12月01日に臨時の金融政策決定会合を開き10兆円程度の追加的な金
融緩和策を決めた。政府の「デフレ宣言」が利いたのである。
デフレは経済に良くないと言われる。デフレから脱却しなければいけないと多く
の専門家は言う。確かにその通りだろう。しかし何故デフレになったのか、その
原因を政府も日銀もいまひとつ明確に言わない。
しかも現行のデフレ対策は大幅な金融緩和と公的資金の投入しかないのが現実で
ある。景気を回復させるためには規制緩和が必要と言われた時期もあったが、結
局は貧富の差を拡大させ消費を落ち込ませた。
大幅に金融緩和しても国内に需要がなければ企業は投資しない。また公的資金の
投入は財政赤字を増大させ国民を不安にさせる。それが貯蓄を促し消費を抑制す
る。貯蓄分が海外に流出でもすれば踏んだり蹴ったりである。
筆者はデフレからの脱却を目指すのではなくデフレと付き合う経済、社会を構築
することが必要だと考える。それは今のデフレは大きな歴史の転換期に生じたも
のと考えるからだ。
敗戦後の日本の経済復興は奇跡的と言われる。これはアメリカとソ連の冷戦下、
東アジアの生産拠点として日本を経済的に保護したアメリカのおかげである。つ
まりアメリカは日本製品を大量に買ってくれた。
この結果、日本は元々の技術力の高さと勤勉な国民性、さらに集団で発揮される
行動力の強さで何時の間にか世界の工場と言われるほどの経済大国になった。
しかし日本が経済大国になった頃、ソ連が崩壊し冷戦は終焉した。さらに中国が
世界経済に参加するようになった。グローバル企業は中国に進出しその結果、中
国は僅か10年位で世界の工場と言われるようになった。
つまり短期間で世界の工場が日本から中国に移ってしまった。その中には日本の
企業も多くいた。円高を嫌ってさらに安い賃金を求めて中国に進出したのである。
この結果、安い中国製品が大量に日本に入って来た。今までなら世界の工場とし
て作ってきたものが輸入されるようになったのである。100円ショップの誕生であ
る。
当然日本国内の需給バランスは崩れる。製品が安くなる分給料も下がることにな
る。そうなるとサービス産業の価格も下がる。散髪だけの1000円床屋の誕生である。
しかしここに問題が起きた。サラリーマンの給料は簡単には下げられない。そこ
で正社員をできるだけ減らしパートや派遣労働者等のいわゆる非正規雇用者を増
やした。そのために法律も変えた。
その結果、非正規雇用者の数は今や3人に1人と言われる。当然、低賃金労働者の
数は増加し、今や年収300万円以下の労働者は2人に1人、年収200万円以下は4人に
1人とも言われる。
しかし社会的にしっかりとした「既得権」を持っている層は収入があまり下がら
なかった。例えば大企業の正社員や公務員、そして医者などである。これが現在
問題となっている「格差社会」のひとつの原因ともなっている。
医者を例にすると、多くの患者の収入が下がっている状況なのに医者の収入がそ
れに見合う分だけ下がったという話は聞いたことがない。その分どこかに歪が生
じているはずだ。
つまり現状は派遣社員やパート・アルバイト等にデフレの影響をしわ寄せして何
とかデフレの影響を避けようとしているにすぎない。これがいつまで可能かが問
題である。
政府やマスメディアは正社員になれない若年層やリストラされた高齢者のスキル
を上げることが必要と言う。しかし問題はそう簡単ではない。全員がスキルを身
に付けても誰かが「低賃金」で働かなければ現状を維持できない。
経済がグローバル化した日本では以前のような高賃金・高物価社会は望めない。
一般サラリーマンの収入が下がれば彼らを相手にするビジネスは価格を下げるし
かない。つまり金持ち相手のビジネス以外は価格が下がる。
なお、現在のデフレの要因として次のことも考えられる。
日本は貯め込んだカネの多くを海外に投資している。しかも元金が簡単に換金で
きないものも多い。要するに利子や配当しか期待できないカネなのだ。
個人だったら若いときに貯めたカネを取り崩して老後の生活に当てるのが普通だ
ろう。このとき元金に利子や配当が期待できれば取り崩せる額は増える。
しかし国として考えた場合、元金が「塩漬け」では例え利子や配当が貰えたとし
ても元々稼いだカネの一部しか国内に流通しない。これでは国内経済が縮小する
のは当然である。
国全体が高度成長期であれば以上のことは表面化しない。しかし成長が鈍れば国
内経済にとってはデフレ要因になる。
バブル崩壊以後続いている「デフレ」は以上のことが大きな原因と思うが、なか
なか政治家や日銀マンが国民に向かってその「真実」を言うことは難しいだろう。
何故なら、その解決策を国民に分かり易く提示すると大混乱を引き起こしかねな
いからだ。
そのため小泉さんは「自己責任」を持ち出した。「痛みに耐えて」と言ったが多
くの国民はそれをよく理解していなかった。小泉さんがもっと具体的に分かり易
く説明したら小泉政権は短命で終わったろう。
そして小泉改革への反動が民主党の圧勝である。そして鳩山さんは「友愛」を持
ち出した。しかし民主党政権になったからといって経済が良くなるわけではない。
経済や社会構造が行き詰まったことを多くの国民が感じたからこそ政権交代が劇
的に起こったのだろう。戦後60年経って民主主義が機能したとも言える。
ただし厳しい経済状況の下、「自己責任」から「友愛」にチェンジするのは容易
ではない。マスメディアを含め旧勢力からの突き上げは凄まじいことになるだろう。
デフレが収まるにはまだまだ時間がかかるだろう。しかも超少子高齢化社会に突
入する。結局、「友愛」を掲げても現実そのものは「自己責任」になりそうだ。
理念だけでは小泉劇場の二の舞である。「友愛」を実現するためには合理的でか
つ具体的な制度が必要である。民主党が「友愛」を注入した経済社会を構築でき
るかどうか注目である。
追伸
10年前の家賃で未だにアパートやテナント等を借りている人は「借り換え」を検
討した方がよいと思う。つまり住宅ローンの「借り換え」と同じ考えが必要であ
る。デフレの世の中、大家さんばかり「既得権」を享受されては格差が広がるば
かり。自分の身は自分で守りましょう。
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2 次号(第152号不定期発行)の予告
「民主党政権とマスメディアを考える」
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3 TontonSystemとは
TontonSystemとは民主主義と資本主義の折り合いを目指す理念と
その具体的方策です。TontonSystemを理解するには、現状の民主主
義と資本主義の問題点、そして経済原則とは何か、市場原理とは何
か、を理解する必要があります。TontonSystemは、現状ではハード
ルはかなり高いですが、やるだけの価値はあると思います。
★TontonSystemの全文はホームページに記載してあります。
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