TontonSystem

世界経済の不安

  TontonSystemを理解するには現在の世界経済を理解する必要があります。世界中
が将来の危険性を感じているのに目先何もできません。これを歴史的に調整できるのは、市
場原理、または自然淘汰の原則しかないかもしれません。(20世紀二度の大きな戦争もこれ
に当たります)しかし、諦めたら何もできません。ただし、無理のない経済でなければ結局破た
んします。20世紀の社会主義、共産主義は破たんしました。現在の資本主義を無理なく修正
するのは大変ですが、現状ではこの方策を探るしかありません。
  現状で大きな将来不安は、アメリカの慢性的な経常赤字と日本の財政赤字です。さらに中
国の急速な経済成長です。
  中国は財政的には日本に似ていますが、自由主義経済では日本以上にアメリカ的です。し
かし、政治的には社会主義国です。貧富の差の拡大と高齢化さらに公務員の腐敗は中国の
大きな不安要因です。
  日本の財政赤字は、外国からの借金がない現状ではまだ持ちますが、逆に外国からの投
資がなければ日本経済は将来破たんします。このジレンマに多くの人は気づいていないかもし
れません。また、金融自由化した以上金融政策はほとんどききません。
  日本の黒字はアメリカの赤字とセットです。この意味で運命共同体です。しかし、日本の高
齢化はアメリカより急激です。日本の財政破たんの方がアメリカの経済破たんより早いかもし
れません。日本が破たんすればアメリカも大変ですが、世界最強の軍隊と基軸通貨を持つアメ
リカは自己防衛に走るでしょう。このとき日本は[普通の国]になるかもしれません。

  アメリカ経済の不安要因については著作物「民主主義と資本主義の折り合いを目指す具体
的方策」から引用します。また、アメリカ株式市場の危険性キャピタルゲインの問題の中でも
検討しています。合わせてご覧ください。

第二章アメリカ経済の現状と問題

4 ドル暴落の恐れ(将来の危険なシナリオ)

  日本経済、そして世界経済にとって、本当に恐いのはアメリカの破たん、言うならばドルの
大暴落とアメリカ株式の大暴落である。ドルを世界中にばら撒いてそれをまた集めているアメ
リカに資金の流れが止まれば株式市場という蜃気楼のような含みで持っているアメリカ経済が
破たんする。このような状態にならないために今まで難しい舵取りをしてきたのである。しかし、
日本経済が破たんすればアメリカ経済も大打撃を受け、世界経済が大混乱する。すべての国
で株式バブルがはじけるのである。
  大量にドルを持っていても日本国内の円の供給量が足りていれば、また円の信用があれ
ばドルは国内では使い道がない。使い道がないから結局、アメリカ国債やアメリカ株を買うこと
になる。日本の供給過多と国内の需要不足が続けば日本の黒字は減ることがない。基軸通貨
を持たない経済大国としての日本は、ひたすら国内に充分還元できないドルを溜め込んでいる
だけである。
  株式市場に大きく依存した経済は危険である。実体経済とかけ離れた、膨大な規模の金融
バブルを作り出すからである。日本の場合、以前は株と土地、ふたつのバブルがありどちらも
はじけたのである。最近では、世界的なドル余りがアメリカ株式を上昇させ、日本国内の円余
りが国債価格を上昇させてきた。どちらが破たんしようが、世界経済に大きな影響を与える。こ
れを避けるためには、個人を主体とする実体経済に基盤を置くシステムをグローバル市場経
済に構築する必要がある。これにより経済の失敗からナショナリズム等を持ち出して国民をま
とめる政策から国民自らが抜け出すことが出来る。このシステムの基本となるのが本書のテー
マのひとつであるトントンシステムである。   
                                               
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